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2026.02.01

調律の歴史③

こんにちは!名古屋のウクレレ、ボーカル、ギター教室「ポワンポワンスタジオ」です。

今回のテーマは「調律の歴史③」です。

前回は、和音の美しい響きを追求した「純正律」が生まれたものの、それは「転調(キーを変えること)ができない」という大きな弱点を抱えていた、というお話をしました。

「完璧なハーモニー」を取るか、「自由な転調」を取るか…。 このジレンマを解決したのが、現在、私たちが最もよく使っている「平均律(へいきんりつ)」という調律です。

逆転の発想「平均律」

時代がバロック期(17世紀〜18世紀頃)に入ると、音楽はさらに複雑になり、作曲家たちは曲の中で自由に転調を使い、もっと劇的な表現をしたいと考えるようになりました。

そこで生まれたのが「平均律(特に十二平均律)」という、ある意味「逆転の発想」の調律です。

その発想とは、 「完璧に美しい響きは、いっそのこと諦めよう!その代わり、どの調に転調しても“それなりに”響くようにしよう」 というものでした。

具体的には、1オクターブ(「ド」から次の「ド」まで)の音の幅を、数学的に「12個の音(半音)に均等に分割する」という方法です。

平均律の「メリット」と「デメリット」

メリット: 最大のメリットは、なんといっても「転調が自由自在にできる」ことです。 12個の音の間隔がすべて均等なので、どの音から始めても(どの調を選んでも)、音階の響き方(濁り方)がすべて同じになります。 これにより、作曲家はあらゆる調を使って作曲できるようになり、音楽の表現の幅が爆発的に広がりました。 現代のピアノやギターが、どんなキーの曲でも演奏できるのは、この平均律のおかげです。

デメリット: もちろん、妥協点もあります。 それは、「純正律のような、完璧に澄み切った和音は(理論上)一つも存在しない」ということです。 平均律の和音は、純正律の「4:5:6」といった簡単な整数比からわずかにズレています。そのため、よく聴くとすべての和音が微妙に「うなって(濁って)」いるのです。

雑学:バッハと平均律

この平均律の可能性を世に示したのが、音楽の父とも呼ばれるJ.S.バッハです。 彼は「平均律クラヴィーア曲集」という作品集を作りました。これは、12個すべての調(長調・短調合わせて24曲)で曲を作り、「ほら、この調律(※)なら、全部のキーでちゃんと音楽が作れるでしょ?」と証明してみせた、画期的な曲集でした。

(※厳密には、バッハの時代の「平均律」が、現代の「十二平均律」と全く同じものだったかについては、専門家の間でも議論がありますが、転調の可能性を追求したという点では共通しています。)

こうして、音楽の表現力を格段に引き上げた平均律は、特に鍵盤楽器の発展とともに西洋音楽の主流となり、現代に至っています。

では、すべての楽器が平均律なのでしょうか?そして、世界の他の国々では、どんな調律が使われているのでしょうか?

続きは次回かいていきますね

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